システムエンジニア

【インタビュー】地元で働きたい―。その願いをようやく実現。55歳で手に入れた、当たり前の幸せと新たな夢。

松原幸弘(55) 2022年8月入社

自宅は金沢にあるのに、仕事は出張ばかり。

私は富山県出身です。大阪の大学を出た後、大手IT企業グループの金沢支社に就職し、そのまま金沢で30年あまり働いていました。
当初は石川県内の地場企業や自治体にITを導入する仕事をしていました。しかし2000年前後から、社内の体制が大きく変化しました。仕事が首都圏中心になり、地元に仕事がなくなってしまったんです。仕方なく、私も全国に出張して仕事をするようになりました。月曜の朝、県外の客先へ向かい、金沢の自宅に帰ってくるのは土曜日。そんな生活を33歳の頃から続けていたんです。当然、妻や子どもには土日しか会えません。だから妻にはいつもブーブー言われてましたね。「家のことをなんもせん!」と(苦笑)。でもね、私だってずっと、地元で働きたかったんですよ。それで55歳の時に、早期退職に手を挙げたんです。

目からウロコのビジネスモデル。

でも転職先がなかなか決まらなくて、最初は「失敗したかな?」と思いました(苦笑)。オファーがなかったわけではないんです。でも本社が東京、大阪の会社ばかり。そういう会社は、仕事によって勤務地が変わります。それなら結局、前の会社と同じ。それともう1つ、IT企業で働くのなら、単なる下請けはいやだなと思っていました。自分が物足りなくなることはわかっていたし、そういう会社は給与水準も低いでしょうし…。

そんなときに知ったのが、この会社でした。この会社は最初から、「地方で首都圏の仕事をする」と言っています。いろんなIT企業がオフショア(海外で開発)をやっているときに、「ニアショアをやる」「地方で開発力を拡大する」と聞いたときは、びっくりしましたね。まさに目からウロコ。自分も地方が好きでしたから、すごく興味がわきましたし、面接を受けたときに「地方創生をやっていきたい」という話を聞いて、自分もお手伝いができたらいいなと思ったんです。

地元に腰をすえながら、開発に専念できる。

2022年の夏にこの会社に入社して、翌年の春からは、石川開発センター第三開発課の課長を任されています。第三開発課は立ち上がったばかりの新しい部署。SCSKのオリジナル開発ツール「FastAPP」を使って、さまざまなWebシステムの開発保守を行っています。「FastAPP」の特徴は、プログラミングを必要としないローコード開発ができること。これからの成長が期待できる領域です。

驚いたのは、「開発に集中できる環境がある」ということですね。前職では営業も兼ねていたので、仕事をもらうまでが大変だったんです。ところがこの会社はSCSKグループが受注した案件を担っており、自分たちで仕事を探しに行かなくていいんやと思いました(笑)。

また、出張もほとんどなくなりました。金沢に腰を落ち着けて働けるのはやっぱりいいですね。

明るいうちに帰れる喜び。有給休暇も初めて使った。

もう1つ感じたのは、社員のことを考えてくれる会社だなということ。残業が月20時間を超えたら、えらい心配してくれる(笑)。転職前は22時、23時まで仕事をするのが当たり前でしたが、今は、19時前に帰れる時も多く、なんと空がまだ明るい!(笑)。最初はびっくりしましたね(笑)。

帰宅後は、家族と一緒にご飯を食べて、テレビで野球中継を観るのを楽しみにしています。私は子どもの頃から阪神タイガースの大ファン。でも転職前は見られなかったんですよ。妻もタイガースファンなので、今はいっしょにテレビの前で応援しています。

有給休暇なんかも、転職するまでほとんど使ったことがありませんでした。(苦笑)。だからこの会社に入ってリフレッシュのために、有給休暇を使ったんです。といっても、家でのんびり過ごしたり、妻と買い物に行ったりするくらいですけどね。でも、買い物も今まで一緒に行ったことがなかったんですよ。そういう家族との時間が持てるようになったことがいちばんうれしいですね。

小さな組織だから、チャンスも多い。

この石川開発センターは、歴史が浅くて、まだまだ小さな組織です。だからこそ若い人にとってはチャンスが多いなと感じます。がんばった人は、どんどんキャリアアップしていける職場だと思う。課長としても声をかけやすいです。前職では百人を超える部下がいましたから、どうやって面談しようか、頭を悩ませていましたが、今はそれがありません。顔も覚えやすいですし、部下からも気軽に声をかけてもらいやすいと思います。

また、この会社はチームワークを大切にできます。一般的なITの大手は異動が激しいんですよね。やっと人間関係ができたなと思ったら、もう異動。でもこの会社なら、そういうことがありません。チームを育て、チームで仕事ができる点も、この会社のいいところではないでしょうか。

利便性と癒しに囲まれた職場。

私は全国各地を渡り歩きながら仕事をしてきましたが、地方で働くハンデは、もうないと思いますね。今は通信技術が発達しているので、どこでも働くのはいっしょ。だったら自分が住みやすい場所を選んだ方がいいと、私は今回の転職で実感しています。例えば通勤時間も、こちらは短いです。首都圏では、横浜や千葉に住んで東京の都心まで1時間半かけて通っている人がたくさんいましたが、こちらは片道30分くらいの人が多いと思います。疲れ方が全然違うし、そもそも通勤時間にそんなに時間をかけるのって、もったいないですよね。

また石川開発センターは金沢市の中心部にあるので、図書館や金沢城公園なども徒歩圏内。とても恵まれた環境にあります。休日に訪れる場所も、金沢にはいいところがたくさんありますよ。私のお気に入りは、お寺巡り。あと、金沢港にある「大野からくり館」もおすすめです。食べるものでは、石川県は魚が有名ですけど、実は肉もおいしいんです。特に能登牛は本当においしい!まちがいありません(笑)。

ひろげる力と、つながる力。

これからの私の目標は、第三開発課の収益基盤をしっかり作っていくことと、地方貢献をしていくことです。SCSKグループはいろんなソリューションを持っているので、地域がもっと便利になるようなシステムを、地域の特色に応じて活用していく仕事を行っていけたらいいなぁと思っています。あと、野球をやるのも好きなので、石川開発センター内に野球部も作れたらいいですね(笑)。

私もこの業界が長いのですが、今どき、こんなに規模をどんどん拡大している会社は少ないと思います。閉じた世界でやっている会社が多いのですが、この会社は違います。業種を問わず、仕事を広げていこう、なんでもやろうというスタンス。それに加えて、拠点間の連携が強いんですよ。石川にいながら、福井の人や横浜の人とも話をしながらモノづくりができる。そこがこの会社の大きな強みだと思う。全国の拠点が連携すれば、もっと大きなことができるんじゃないかと私は思っているんです。

※記事内容は取材当時の情報です