

子どもが生まれた直後に、転勤の辞令。
私は長崎市で生まれ育ちました。学生時代は、県内の大学で福祉ロボットを研究。卒業後は県内のメーカーに就職し、工程設計の仕事をしていました。ところが2年目に、大分の関連会社への転勤を命じられたんです。結婚し、子どもが生まれた直後の辞令でした。当初は「3年から5年の間だけ」と聞いていたのですが、先輩たちを見ていると、どうも違うなと…。会社の方向性としても、大分に事業を集約する流れが明確になってきて、「このままでは長崎に帰れないかも」という焦りを感じるようになりました。
というのも、子育ての環境で悩んでいたんです。私も妻も長崎出身なので、大分には頼れる人がいません。ちょうどコロナ禍の時期でもあり、地域の子育てセンターに行っても交流ができない状態…。見知らぬまちで孤独のまま、初めての子育てと向かい合っていた妻の負担は相当なものだったと思います。正直、転勤がこんなに家族に負担になるとは思っていませんでした。それで思い切って会社を辞め、家族で長崎に帰る決断をしたんです。

レベルが高い仕事をしたかった。
転職活動をするにあたっては、製造業ではなく、IT業界を志望することにしました。ITにはもともと学生時代から興味があり、新卒の時も一度は就職先として検討したのですが、当時は長崎県内に魅力的なIT企業がなかったんですよね。でも2022年に新たにこの会社が長崎にできたことを知り、すぐに「入りたい!」と思いました。ところがよく調べてみると、ITの業務経験がないと、エンジニアとして活躍することが難しいとわかりました。そこで職業訓練校に通って基礎知識を身に付けてから、この会社を受験することにしたんです。どうしてそこまでしてこの会社に入りたかったのかというと、やっぱりレベルの高い仕事がしたい!と思ったからです。前職の時も長崎や大分にいながら、世界を相手にした仕事をしていましたし、この会社なら、同じようなやりがいが持てると思いました。
また、製造業で働いてみて、100分の何ミリといったレベルで調整する、というような仕事に、あまり面白さを感じられなかったんですよね。自分のやりたいことではないなと感じながら毎日働いていました。だから今度こそは、自分が本当にやりたいと思える仕事がしたいと思っていたんです。

自分の強みを活かせる分野に配属。
職業訓練校で半年間、ITの基礎を勉強してから、改めてこの会社に応募。念願かなって採用していただけた時は、本当にうれしかったです。現在は、車載システムの開発に携わっています。車載関連は、もともとやりたいと思っていた仕事。機械は自分の強みだと思っていましたし、実際、とても楽しいです。現行のクルマに搭載されているシステムを修正したり、次の世代のシステムを作ったり。日々、やりがいを感じています。
やっぱり、興味がある分野の仕事ができているのは大きいです。前職はあまり興味がない仕事のなかで、残業、勉強の毎日だったので、けっこう苦痛でしたが、今は違います。心から興味がある仕事だと、勉強も自分からすすんでやろうという意欲もわいてきます。


有給休暇を残すほうが難しい。
この会社に入って驚いたのは、有給休暇を使い切ることを、会社が推奨していることです。前職では有給を使い切ることに難しさを感じていましたが、ここでは逆で、残すほうが難しい(笑)。有給休暇は年に20日付与され、5月のゴールデンウィークには10連休をとりました。でも上には上がいて、同じチームには12連休の人もいましたよ(笑)。残業も減りました。前職では21時、22時まで働いていましたが、今はだいたい19時には仕事を終えています。しかも毎週水曜日は、定時退社の日になっているんです。
今は妻の勤め先の関係で、東長崎に住んでいます。なので通勤はバスで1時間ほどかかりますが、意外と気に入っています。以前は車通勤。残業の後、夜遅くに運転して帰ることに不安を感じる日もあったのですが、今はバスに乗っているだけなので、とても楽。通退勤の時間を利用して、資格のための勉強もできますしね。長崎駅前でバスを降りたら、会社までは歩いて5分。立地もとても便利なんです。

子育てにもゆとり。週末はスタジアムへ!
長崎に帰って、子育ても楽になりました。残業が減って、子どもとの時間がたくさんとれるようになりましたし、実家に子どもを連れていくと、両親がとても喜んでくれます。何か困った時にサポートを頼める家族が近くにいるのは、本当に心強いですね。妻の明るい表情を見るたびに、Uターンしてよかったとしみじみ思います。また私は大学生の時から、地元のプロサッカーチーム「V・ファーレン長崎」を応援していまして。地元に帰ってから、ますます応援しやすくなりました。今は、土日のホームゲームはほぼ全試合、応援に行っています。新スタジアムも会社のすぐ近くで建設中。でき上がっていく様子を見るとワクワクしますし、完成したら、会社帰りに応援に行きたい!と今から楽しみにしているんです。


ここには成長できる環境がある。
実を言うと、私はあまり面接が得意ではなかったんです。でもこの会社の面接は、こちらの気持ちを受け止め、私の良い面を引き出してくれようとしていたように感じました。ですので、挑戦したいという気持ちがあるのであれば、まずは応募をしてみて、自分の思いをぶつけてみてはと思います。私自身、この会社に転職して、成長できたと思っています。正直、最初はわからないことも多かったのですが、周りの人たちが若く、聞きやすかったので助かりました。仕事の内容も、私にとって程よい難しさの仕事を任せてくれている気がします。
長崎も今、どんどん成長中。まちに活気があります。大分から久しぶりに帰った時、駅前がすごく発展していて驚きました。そういう環境だからこそ、会社も、自分も、もっと成長いけそうだと感じています。
