過酷だった東京のプログラマー時代

僕の前職は、東京のIT企業。仕事はどちらかというと、SEではなく、PGでした。リーダーから指示を受けて、プログラムを作成していく仕事。毎日、朝9時から深夜まで働いていました。別の業界から未経験で入社した会社だったので、3年間は勉強のつもりでがんばろうと思っていたんです。でも正直きつかった。食事は、仕事をしながら食べられるよう、おにぎりが中心でしたし、せっかくの休日も疲れ果てて何もする気が起きませんでした。気がついたら1日中、ベッドの上で天井をぼんやり眺めていたこともあります。知らないうちに体重も15キロ減っていました。

そんな生活を変えようと、Uターンを思い立ったのは、28歳の時です。きっかけは父が大きなけがをしたこと。家族のそばにいてあげたいと思ったときに、「もう東京にこだわる必要はないのかな？」と思ったんです。実は宮崎には彼女もいて、そろそろ真剣に結婚のことを考えようと思ったことも１つのきっかけになりました。

今度こそ、長く安心して働ける会社に

仕事をしながら転職エージェントに相談すると、SCSKニアショアシステムズを紹介してもらうことができました。最初から第一候補でしたね。真っ先に受けて、採用してもらえたので、受けたのはここだけです。他の会社は客先常駐系の仕事が多かった印象があります。その点、この会社は規模も大きいし、仕事の中身も東京と同じレベル。福利厚生もしっかりしています。前職の環境が厳しかったぶん、今度は安心して長く働ける会社がいいと思っていたので、まさに希望通りの会社でした。

わからないことを「わからない」と言える安心感

入社後に感じたのはまず、人が温かいなぁ、ということです。チームリーダーが常に、「仕事を抱え込んでいないか？」「体調は問題ないか？」と気をつかってくれます。東京での職場は、技術はすごかったけれど、ドライな人、圧迫系の人が多かったんです。IT業界ってそういうものなんだと思っていましたから、この会社に温かさにふれて、こんなに雰囲気が違うものかと驚きました（笑）。

自分は年齢のわりに経験は少ないので、仕事の不安は大きかったんです。でも入社後はちゃんと研修があり、基本的なことを教えてもらったうえで、簡単な仕事から始めさせてもらえました。大きかったのは、わからないことを「わからない」と言える雰囲気があること。しかも先輩たちは何時間も僕につきあって教えてくれました。今ではプライベートの相談もできるほど、大切な仲間。休日にはチームリーダーの家にみんなで遊びに行くほど、仲がいい職場なんです。

料理、ゲーム、ドラム。趣味も存分に楽しむ日々

この会社に入社して1年後、長距離交際を続けてきた彼女と結婚することもできました。通勤時間はバスで約15分。毎日ほぼ座れますから、東京時代とはストレスが全然違いますね。東京時代は、あの満員電車が本当に苦手でした。

今は残業も少ないので、夕食はだいたい僕が作っています。東京にいたときは野菜の切り方も知らなかったので（笑）、１から勉強したんです。今は喜んで食べてくれる人がいるので、料理をするのが楽しくて。新しい趣味になりました（笑）。

土日はドラムの練習を楽しんでいます。ドラムは2時間スタジオを借りて、好きなバンドを聴きながら、好き放題叩いています。もう１つの趣味は、ゲーム。平日も自由に使える時間が増えたので、世界のランキングで５％以内に入ることができました。かなりうれしかったですね。でも東京の時は、ゲームをやっていても楽しくなかったんです。なぜか、わくわくしなかった。病んでたのかな？と思いますね、今思うと。

キャリアも収入も、東京時代より上がった

入社して2年目からは、サブリーダーのポジションで仕事を担当することになり、自分でもびっくりしました。もしあのまま東京にいたら、まだプログラマーだったと思うんです。でもこの会社なら、努力をすればチャンスが回ってくるし、ポジションもキャリアも自分の力で積み上げていくことができます。収入も、東京時代より上がりました。
両親も、僕が帰ってきたことが嬉しいみたいです。いつでもすぐに会える安心感を、僕自身も感じています。宮崎に帰り、この会社に入って、すべてがいい方向に進んでいます。本当に、正解だったと思います。しいて課題を探せば、食べ物がおいしすぎて体重が増えたことでしょうか（笑）。

逆に、能力のほうはもっともっと増やしていくことが、これからの目標です。僕は昔から、スーパーマンに憧れていたんです。まわりから助けを求められ、頼ってもらえる。この会社でそんな存在に成長していきたいと思っています。